From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: BETTER MAN last night -- mu --

佐々木@横浜市在住です。

ベターマン、最終夜について。

# 認めないぞぅ。

# あまりの事に現実逃避モードに入った私は、この週末中に
# ベターマンの後日談妄想を炸裂させていました。
# 舞台は4年後、大学生となっているケイタはアカマツ工業でバイトをする身。
# ある日、ケイタは居るはずの無い人物を見かけます。
# そして蠢き出す新たな影 ...ってな感じで。



*****  以下は、ネタバレご注意! *****



「空は天に在り」
人体の設計図たる遺伝子群をリンカージェルの作用によって書き換えるはずだった
ダイブインスペクション。もしやダイブインスペクションを数千年前に成功させた
種族がベターマンなのではと言うアサミ。
ペルーでの失敗以後もモーディワープ地下実験施設で実験を繰り返したと言う
オフィサー。結局、彼はリミピッドチャネルを得る事だけに成功したと語ります。
そして膨大な意識の海を渡って答えを知る者に辿り着いたとも。
# アサミ姉さんのベターマンに対する見解は、ベターマン達の数の少なさと
# 彼等内部で繁殖している様子が見られない点から恐らく正解なのだろうと思います。
# ただし、オフィサーの発言から彼等(オフィサー他の面々)が考えていた方法とは
# 若干異なるのでしょう。方法というよりは寧ろ後で出る話と絡めて考えれば
# 摂理とかバランスを保つためのプログラムの一環という事かと思われますから
# 人間が自由にベターマンになれるわけでは無いという事ですね。
# さて、オフォサーが辿り着いた答えを知る者とは誰なんでしょうか。
# シーン的に直後に語り出すヤクスギは自分の事すら判っていなかった点から
# 違うと思われます。素直に考えればリンカージェルの意思となりますが、
# ジェルとの対話の術を知っている人物を介したと考えた方が自然ですし
# オフィサーが突然に彼のことを話題にした事も含めてケイタ(の中のアの人)と
# 判断しました。

「その結果がこれだ!」
ペルー、ポーポ湖の水のみがサイ力を鎮める唯一の物だったと語るヤクスギ。
しかし人間の自然破壊とその結果もたらされた異常気象の為に湖水は純度を
保てなくなり、ヤクスギの中のカンケルは解き放たれたのだと言います。
そしてチャクラの導きによって此まで来た事もカンケルの全生命を死滅させる為の
準備だったと言うのです。これが不老不死への進化を望んだ結果なのだと。
# 前夜でラミア(ネブラ)がカンケルを叩き込んだ湖ですね。そこで暫くは
# 大人しくしていたが ...という事の様です。今までの話からカンケルは
# リンカージェルに弱いらしいのでリンカージェルが地上に露出している唯一の
# 場所がこの湖だったという事でしょう。湖水に混じっていたのですね。
# "サイ"力?というのがよく判らないのですが、何となくという程度の理解で
# 話は通じるので敢えて掘り下げない事にします。よろしくないチカラという事で。



                         最終夜     - mu -



「完成していた」
やはりヤクスギはベストマンとして完成していたと言うアサミ。
何故カンケルはベターマンを襲うのかと訊くケイタ。
それはベターマンが人類にとっての免役抗体に当たる存在だからだと言うのです。
オフィサーはケイタに移植された硬膜の提供者はロリエ・ノワールだと言います。
それは当時日本に在住していたリンカージェル研究の第一人者でした。
そしてケイタが覚醒人に近づいたのは偶然では無いと言います。
ロリエの意思がケイタの脳内にロリエ自身の新たなニューロンネットワークを
造るために覚醒人のリンカージェルを利用していたのです。
それこそケイタが成長型デュアルカインドであった本当の理由でした。
大昔の人々はリンカージェルをシムゾニアと呼んでそれと会話し知識を
得ていたと語るオフィサー。そしてその手法をロリエは知っていたと言うサクラ。
カンケルは全ての生物の遺伝子を改造して融合する能力を持つが
唯一リンカージェルに対してはその能力が働かないといいます。
それはリンカージェルが生命の源だからだと理解するケイタ。
# この辺り、よく在りがちな一つの真実が複数の場所で同時に語られるシーンに
# 見えますが、ちょっと違います。全員同じ意識空間すなわちリミピッドチャネルで
# 会話しているのですね。オフィサーが語っている内容にサクラちゃんが補足をしたり
# それをリアルタイムでケイタとヒノキが理解している事からそう判断します。
# ただし勿論、ケイタとヒノキは聞いているだけですが。
# ここで語られた内容は特に疑う余地は無い事実とみていいでしょう。
# しかし最後に来て新キャラ登場とは。^^;

「やっつけるぞ!」
全てを理解したケイタはカンケルに対してシナプス弾撃を放ちます。
しかし無限に再生を繰り返すカンケルを滅ぼすことは出来ません。
# 前回、かなり縮んだ状態のカンケルですら完全には消滅させられませんでしたので
# これは無理なんですなぁ。熱意は買うけど。^^;

「私達は」
ペルーでのダイブインスペクションに生き残った者達、それこそが脳内の
プリオン蛋白質にカンケルを呼び起こす特殊なパターンを焼き付けた存在。
そしてその特殊な脳波インパルスを受けた周囲の者が引き起こす現象が
アルジャーノンだったのです。アルジャーノンを世界中にばらまいていたのは
自分達だったとオフィサーは語ります。
# うう、なんて事でしょう。アサミ姉さんが元凶とは。
# 驚きよりもアサミ姉さんが可哀想です。
# 確かに考えてみればアルジャーノンが多発した施設はペルー帰還組6人の
# 関係した場所が多いのかも。アカマツ工業でも主要メンバーから3人出てるし。
# ただ、帰還組が2人も居た割にはアカマツ工業での発生は少ないとも言えます。
# 特別な人材が多かった所為かもしれません。

「ギャーッ」
増殖し巨大化したカンケルは圧倒的パワーで覚醒人を貯蔵槽の壁に押し付けます。
破壊され飛び散る操縦席。同じ頃、サクラの中ではリミピッドチャネルを
開く鍵が砕け、彼女は悶絶していました。
# これで生きてたら奇跡に近いくらいの完敗。
# でもそんな事よりサクラちゃんが。;_;
# 増大したカンケルから溢れた憎悪(生命を滅ぼすという意思)が
# サクラちゃんのリミチャンへの接続をぶっ壊したらしい。
## こんなに苛められて、何て不憫な娘なんでしょ。(泣)

「元凶 ...」
自分がアルジャーノンの元凶であった事に愕然とするアサミ。
しかしオフィサーはアルジャーノンは人の特殊な死に依って叢生する
アニムスを使ってベターマンを呼び寄せる生物界のメカニズムだと言います。
# ふむ。つまりカンケルが生まれる様な情況になるとアルジャーノンが発生し
# アニムスが実ってベターマンが集まりカンケルを滅ぼすというサイクルに
# なっているという訳ですな。ボダイジュがカンケルを滅する事にこだわったのは
# 本能として正しい事だったんですね。

「お前達」
ケイタの意識の中に、覚醒人の制御系に使われていたイルカ達が海へ
還って行く姿が映し出されていました。
それに続いて現れたのは何時か見た人形の光。やがてそれははっきりとした
人間の姿を形作りケイタに語り掛けて来ました。
それはケイタの中に宿ったもう1人の精神、ロリエでした。
自分のニューロンネットワークを再生する過程でケイタを混乱させてしまったと
言うロリエ。ケイタはそれが時々見えていた幻覚の正体だったのだと理解します。
そしてロリエはもうすぐ全てが終わると告げると消えていきました。
ケイタが意識を取り戻すと、そこはリンカージェル貯蔵槽の底でした。
少し離れた場所には同じようにヒノキが沈んでいます。
ケイタは手を伸ばそうとしますが身体はまるで動きませんでした。
死を覚悟した二人。ヒノキは自分が死んだらアニムスになって兄に食べられて
ケイタを救けると言います。そして意識を失うヒノキ。
ヒノキに呼びかけ続けたケイタもまた意識を失ってしまうのでした。
# ロリエさん、もちっと早くに復活して欲しかったですなぁ。
# そうしたらもっとマシな対処が出来たかもしれない。
# ロリエさん残念ながらお顔は判らず。髪型は7年前のアサミ姉さん似。
# ケイタとヒノキの会話は意識の中での事ですが例のピカピカが在りませんから
# ジェルを介して直接つながったと理解しておきます。
## 細かい事ですが、ジェルは水(涙)より比重が高いようですな。

「アンタ達、殺してアゲル」
アサミをやはり研究室に連れ戻すべきだったというオフィサー。
両親の遺志を継いで人々を救うつもりだったというアサミは自分を滑稽だと
言い泣き崩れます。しかし、死は次なる誕生の為の宿命なのだと言うオフィサー。
そして開かれた扉の向こうにはチャンディの姿が在りました。
オフィサーが、そしてアサミが言います。
あの娘も我々も宿命のために倫理を越えた存在なのだと。
# チャンディの存在そのものは本来の生物界のメカニズムからは逸脱しています。
# しかし、チャンディが成すべき事は宿命だというのです。ちょっと不思議では
# 在りますが、ここには現れないもう一つのチカラ(知恵)が別に在って
# それが宿命とも言える道筋を示した結果なのですね。誰の入れ知恵かは後で。
# そして今、アサミ姉さんとオフィサーが死なねばならない訳もちゃんと在ります。
# それは元凶たる者達の宿命(最後の仕事)でした。
## それにしてもチャンディの微笑みは怖ぇ〜。^^;;;;;;

「動け、動け、動けっ!」
アカマツ社長は通路に溢れたジェルに浮かぶサクラを見付けます。
何とかサクラをそこから連れ出したアカマツ社長はアサミの残したグリアノイドを
発見しますが、もう誰も生き残って居ないのではという不安にかられます。
サクラを抱いたまま座り込んだアカマツ社長は、彼女といつも一緒に居る為に
マニージマシンの提供を条件にモーディワープに協力した事を悔やみ
自分は駄目な父親だと言います。
ですがサクラは色々なところに行けて楽しかったと言います。
アカマツ社長は最後の望みを掛けてグリアノイドの再起動を試みるのでした。
# がちょ〜ん。(死語)サクラちゃんはおっちゃんの実の娘だったのね。
# 確かに今まで、おっちゃんはサクラちゃんの事を他の連中は差し置いて
# 心配している素振りはあったのですが、単に一番の年少者だからだと
# 思ってました。おまけに十夜(蟲の回)では結構あっさりと
# 諦めてる様な事言ってましたし。^^;
# サクラちゃんはマシン込みでアサミ姉さんとかと一緒に
# モーディワープから派遣されてたと思ってたのですが、大間違い。
# 成程、おっちゃんがモーディに協力したのはサクラちゃんの為だったのか。
# しかしこれは父親としては悩んじゃいますね。結果としてそれが
# サクラちゃんに色々と苦労させることになったとも言えるし。
# 本人は楽しかったと言ってますが、半分本当で半分は慰めなんでしょう。
# いい娘やねぇ。;_;

「全てはカンケルによって奪われる」
開始される空爆。あちらこちらで天井が崩れ落ちます。そして光に包まれる本部。
# アサミ姉さんとオフィサーは天井が落ちる前から既に居ませんでした。
# チャンディはちゃんとお仕事を果たしたという事ですね。
# だからその後のシーンでは既に下敷きになる前からお亡くなりだったと。

「まだ終わってはいない」
横たわるラミアの元に現れるパキラ翁、ボダイジュ、そしてセーメの思念。
彼等はまだラミアの手にフォルテが残っていると告げます。
フォルテではカンケルに対抗できないというラミア。
ですが、フォルテは一つではありませんでした。
既にオフィサーとアサミの身体からもフォルテは実っていたのです。
フォルテ合わさるときオルトスが生まれる。
オルトスの実に対する耐性がラミアに在るかここで試すしか無いというパキラ翁。
まだ戦う意思があるならば立てというセーメ。
そしてラミアはオルトスを食うのです。
# 最終回だというのにバタバタと新名称が出るアニメですなぁ。(笑)
# 空爆より先にアサミ姉さんらが死ななければならない理由はコレでした。
# 死ぬことで最後の役目を果たす事になったのです。
# チャンディの参謀はココまで見通していたらしい。う〜む。

「この我を止めろ」
ラミアは変身してベターマン・オルトスとなりカンケルと対峙します。
自分自身ですら見抜けなかったチャクラに封印されたサイ力と言うヤクスギ。
ラミアは死滅のサイ力を上回る誕生のメイ力がお前を止めると言います。
組み合ったまま海底を突き破り地下の空間で死闘を繰り広げる2人。
その中でラミアはソムニウムは人類の肝機能のごとき存在だといい、
ヤクスギは、細胞を奪い命を越えた人の進化の到達点がカンケルだといいます。
戦いの果てカンケルが優位に見えたその時、オルトスの放ったサイコバースが
カンケルを貫きます。全ての能力を開放に導かれたカンケル。
それは無限の分列を可能とするもう一つの存在、生殖細胞と同じ状態でした。
全ての遺伝情報が目覚めたカンケルは何物をも形作らない始原の状態に
還元され無に返って行くのでした。
# ヤクスギの穏やかな表情が印象的です。
# 2人が戦った空間はEDでネブラが飛んでいた空間ですね。
# EDで舞っている赤いモノが何なのか気になっていたのですが、
# 海水と交ざって飛び散ったリンカージェルの様です。

「遊ぼう」
海中を漂うチャンディは海底近くでぼんやりと光を発する赤ん坊を見付けます。
すぐにそれが自分をここまで導いた存在だと理解するチャンディ。
そして赤ん坊を連れてチャンディは何処かへと去っていきます。
# 事件に決着をつける重要な役目を果たしたのは赤ちゃんだったとは。
# ヤナギとカエデの子供ですな。この子がここにこうして居るという事は
# 自動的に両親はお亡くなりという事です。しかも木っ端微塵なのね。-_-;
# 4ヶ月の赤ん坊というか胎児が生きて行けるのかどうか判りませんが
# とりあえず今のところは元気らしい。(リミチャン返事してるので)
# この子もチャンディと同様に甲殻形成バクテリアと共生して身体機能の
# 不備を補う事になるのかもしれません。
## チャンディは元気でサヨヲナラでした。
# また、チャンディは「此には何もない」と言ってますから
# この2人が此を立ち去った最終組という事ですね。

「何も聞こえない」
静けさを取り戻した洋上に浮かぶグリアノイド。そこにはアカマツ社長と
サクラが乗っていました。アルジャーノンは無くなったのかと聞くアカマツ社長に
何も聞こえないと答えるサクラ。どうしてこんな事になったのかと呟くアカマツ社長。
サクラは答えませんでした。アカマツ社長はもう一度サクラに呼びかけます。
そしてサクラが眠った事を知るのでした。
# あの〜、ちょっと暴れてもいいでしょうか。
## ウガーッ、何じゃコリャ!フザケンナチクショウ!!!!!!!
## いや、認めないぞっ、言外の意味なんて無いんだ。そうだそうだ、
## 眠ったといったらそれは寝てるだけなんだ、絶対そうだ。
## 第一、おっちゃんは生きて帰ったら孫の顔見せに爺ちゃんとこに行くと
## 言ったじゃないか。男なら言ったことは実行だぁ。
# ハァハァゼェゼェ .....
# ちょっと落ち着いたので考察をば。
# 何も聞こえないというのを、おっちゃんはアルジャーノンが消えたと理解した
# 模様ですが、それは間違い。アルジャーノンは人類が過ちを犯すとまた出ます。
# サクラちゃんが何も聞こえなくなったのは「鍵」が壊れたからですね。
# もうサクラちゃんは洪水のような意識の流れに苦しめられなくなったのです。
# 幸せになれたと思いたい。
## 馬屋原さんの事象予知ダウジングの通りの反応をする私。^^;;;

「運んで貰ったんだよ」
目を覚ましたケイタ。そこは見知らぬ砂浜でした。ぼんやりしているケイタに
ヒノキが声を掛けます。ここに運ばれたのだと。助かったのだと知ったケイタは
歓喜の叫びを上げ、そして笑います。ヒノキも笑い、二人の声が青空へと
吸い込まれて行きました。
# 見事に第一夜に繋がりました。
# 個人的にはED前のシーンでこの物語は終わってしまったので
# ラストは「あれ、まだ有ったのか」という印象でした。^^;
# ケイちゃんの表情は気持ちがよく伝わりましたが。



*****         終         *****



#「特報」おぉっ。このモヤモヤに救済が有るのか ...と思ったのに。^^;;;
# まぁ、そうですねぇ。一応これはハッピーエンドの部類なのでしょうか。
# ただし、人類の危機が去った訳ではありませんね。また起こるかも知れないのです。
# 今回生き残った者には、さらなる役目が在るという事でしょうから。
# 特にチャンディが何処かへ行ったのは意味深。またバカな事を目差す人間が
# 現れると始末に来るのかもしれない。


サヨヲナラ(by 女性陣、水着で総出演)
            アサミ姉さん  ピンクのハイレグワンピース
            ヒノキ        ビキニでパレオ付き
            サクラちゃん  黒のワンピース
            カエデ        赤のワンピース胸のカット深し
            リっちゃん    豹柄ビキニ

# 全員揃っているので最後の夏のある日の一枚なんでしょうねぇ。
# 誰が一番可愛いかなんて事は言わんでもお判りのハズ。
# ちなみに後ろを横切っているのは誰かさんにクリソツですが。(笑)
# いや、ビデオの問題かも知れませんが、ちょっと髪の色が違うんで
# イマイチ確信が持てないんですよ。でもあの小麦色の肌は。


# 最後になりましたが、半年間に渡ってワクワクさせてくれた
# 製作者サイドの皆さんに感謝の気持ちを捧げます。


では、また。

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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
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