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Subject: EAT-MAN '98 #10
佐々木@横浜市在住です。
EAT−MAN '98 第十話
「MEGA MIX」(後編)について。
# おぉ、そう来たかってな展開。
# 気に入りました。この話。
いつもの通り、ネタバレ遠慮無しなので、以下注意。
***** 粗筋と呟き *****
社長の前で記憶の断片を取り戻したマルコは真実を語ることを要求する。
だがマルコは社長の繰り出したアーム群に捕らえられてしまう。
そして再度、記憶消去処置を受けてしまう。
しかしその処置はマルコの記憶の奥底に埋もれていた
別のビジョンを呼び覚ましていた。
# リセットのやり過ぎは逆効果と。^^;
夜が明け、目を覚ましたマイラは瓦礫の隙間から外へ出る。
座り込んでいるボルトに近づいた彼女はボルトが眠っている事を
知って安堵した。
ベッドの上で目覚めたボルトは朝食の仕度をしているマイラに気付く。
# この大男をよく運んだな、マイラは。
# それにしても何という *^^* な格好で料理してるんでしょ。
ボルトが目覚めたことに気付いたマイラは笑顔を見せる。
そしてマイラはボルトとテーブルを囲むのだった。
# あれを「スクリューエッグ」とでも呼びますか。^^;
記憶の一部を取り戻したと嬉しそうに語るマイラ。
そしてボルトと自分の事を話して欲しいと言う。
しかし、彼女の思い込みを諭すようにボルトは言うのだった。
お前の恋人であった覚えはないと。
# 彼女の中途半端な記憶の蘇りに気付いたボルトは
# 急ぎ決着を付けに行くことにしたのでした。
ダイクストラ社にマイラを連れていったボルトはマルコの
出迎えを受ける。
ここまでで結構とマルコは言うが、ボルトは社長に直接会うと言う。
社長室へ向かうまでの間、マルコはこの会社には自分以外に
従業員は居ないとボルトに語った。
マイラは人間嫌いと父親を呼ぶがマルコはお嬢さんの事は愛していると言った。
恋人の記憶を奪うような者がと悪し様に言うマイラ。
ならば思い出させてあげようとマルコは言い、
突然銃を抜くと、近づいてきていた社長のカプセルを撃つのだった。
マルコは言う。自分の記憶は消せなかったのだと。
# この辺は、予想どおり。
# でも、私が社長ならマルコに銃は持たせんが。^^;
振り向いたマルコはマイラに近づくと彼女の肩を掴んで言った。
思い出せ、君の恋人は ...
だが社長は死んでは居なかった。
床が迫り上がりマイラとマルコはバランスを崩す。
ボルトは行動を起こそうとするが、ロボットアームに捕らわれてしまう。
そして放たれたビームがマイラとマルコの額を撃ち抜いていた。
二人の額の傷からは血の代わりにメモリチップが飛び出していた。
# ボルトも流石にこれは知らなかったらしく、ちょっと唖然としてました。
# もちろん私もビックリ。じぇんじぇん想像してなかった。
マイラは記憶を辿っていた。
自分をかばって一人残ったボルト。
列車の窓から遠くなるボルトの影を見詰める自分。
そしてその時、自分の隣りにはマルコが居たのだ。
二年前、逃げ出したのは自分とマルコ。
全ての記憶が戻った時、マイラの機能は停止した。
最後の涙を残して。
# 切ないなぁ。;_;
カプセルから立ち上がった社長は二人を見詰めて言った。
自分達がロボットだと言うことを忘れた馬鹿な者たちと。
二年前の依頼を成し遂げるためにここまで来たのかとボルトに訊く社長。
そして依頼人がロボットだと判っても仕事を続けるつもりかと問う。
ボルトはそのつもりだと応えた。
# このくだりは二つの依頼(二組の依頼人)両方にかかる台詞ですな。
# 社長がマイラ達に向かって言ったことは全て自分にも当てはまると。
## このおっさんの姿が何となく、ひばりちゃんに倒された
## 直後のシゴおじさんに似てる。^^;
ボルトは右手からガリースを再生した。
これまでに現れた全てのメカを結合したそれを社長に叩き付ける。
壁に挾まれ押し潰された社長にボルトが近づいて言う。
悪く思うな、お前の始末を頼まれたのだと。
社長は誰が依頼したのかと尋ねる。
ボルトは右手からビデオメモリを再生すると
壁にあるコンソールにセットして影像を出して見せた。
「私が私で無くなる前に始末してくれ。
これ以上不幸なロボットを増やさぬ為。」
そこには社長自身の姿が映っていたのだった。
そして彼もまた、その機能を停止した。
# 彼は誰かの影武者か何かだったのか、それともパーツを交換していく
# うちに生身の部分が無くなってしまったサイボーグの成れの果てなのか。
# そして彼もまた自分が機械であることを忘れた者の一人。
マイラとマルコの傍にボルトは近寄っていった。
そしてマイラの額から壊れたメモリチップを拾い上げると
それを食ってしまう。
間もなく、ボルトの右手からメモリチップが再生された。
温かな陽射しが溢れる公園でソフトクリームを二つ買ったマイラは
走ってきた子供をよけた弾みで、通りすがりの男にぶつかってしまう。
謝った彼女を気にする風でもなく男は立ち去ろうとする。
マイラはふと気になって男を呼び止めた。
「あの、どこかでお逢いしませんでしたか?」
ボルトは、纔かに笑みを浮かべると応えた。
「いや。」
マイラは、その男を笑顔で見送ると、不思議そうな顔で
こちらを見ているマルコの許へと駆け出していった。
# そのままにしておくことも出来たのですが、ボルトは二人を直しました。
# 社長の「これ以上不幸なロボットを増やさない。」という
# 願いを叶えたとも、二人を逃がすという最初の依頼を果たしたとも
# どちらとも解釈できますが、一つだけハッキリしているのは、
# ボルトは「死んでから永遠に一緒に暮らす」的な「逃避」の
# 幸せは認めていないだろうということですね。
# 生きていくということにこだわりがあるのでしょう。
# 最後に見せたボルトの微笑みは優しさが感じられて良かったです。
# 今回のシリーズ中の笑みの中では一番いい感じ。
## 助けないという「ダーク」オチの方がいいという
## むきもあるでしょうなぁ。
## 私は断然、本編のオチが好き。
***** おわり *****
次回「道化の夢」(前編)。
# オリジナルエピソードだそうです。
# はて、もしやあれはハード兄ちゃんでしょうか。
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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