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Subject: Vampire MIYU #21 (03/02)
佐々木@横浜市在住です。
こんばんわ。
1週抜けてしまいましたが、美夕詳細記事をお送りします。
結構、良い感じのエピソードだったと思います。
とりあえず、これで謎はほとんど無くなりました。
ああ、もうすぐ終りなのね。
# Eagleさんの前回分抄訳記事から、続き物っぽい話しかと
# 思ってましたが、そういう訳でもなさそうですね。
# 多少、前回に伏線があったようですが、前回を全く見てない
# 私でも今回だけで美夕と冷羽の事情が判りました。
# (もしかして先週分は蛇足?、前だから蛇手か? ^^;;;)
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「残った謎はオイラの事だよ」
三日月の夜。
白い風車が並ぶ丘の上。
一人の女性が笛を吹いている。
その瞳は優しさと悲しみをたたえていた。
若干、「いっちゃった」目つきですが理由があるのです。
小高い丘の上に立つ3人の人影。
しゃがみ込んだ少女が何処かへ行きたいと言うが
学生服の青年が母親が心配すると諭す。
少女はお母さんは自分のことなど気にしないと言うが、
燕尾服の紳士は大袈裟な身振りでその言い様を嘆いて見せた。
彼は少女を美夕と呼んだ。
何処かへ攫って行ってと少女は言うが、
青年は自分達は人攫いでは無いと言った。
少女は帰る事にし、紳士はまた小屋に遊びにおいでと言った。
二人は旅巡業の奇術士だと名乗っていた。
少女が去った後、二人は奇妙な事を言った。
「もう、此へは置いておけないか。」
「月満ちて生まれ落つるは鬼なりき。」
紳士が差し出したカードは死神の描かれたジョーカーだった。
以前は夢見る少女だったのはOVA美夕と同じですね。
奇術士の紳士の芝居がかった台詞が最初はちょっと気になりましたが、
通して見ると違和感はないです。
筋書きのある芝居 = 宿命
と言う事ですか。
岩が剥き出しの荒れ地で蓄音機をならしながら真言を称える男。
無精髭にマント姿。
彼は月に向かってこの世の夜を全て闇にすると言った。
後になって判りますが、「この世の夜を全て闇にする」とは
神魔が自由に跋扈する世界を作る(監視者を倒す)という宣言でした。
# 読みが深い方ならこの段階で意味が判ったでしょうけど。
# 私は、「何を言ってるんだろう」と思いましたです。^^;;;
# 蓄音機の意味と、真言は結局判らん。
# しかし、変なやつを演じるとホントはまりますね。千葉さん。
[タイトル]
[CM]
第二十一話
「美夕 昔語り」
月夜の晩、蝋燭の灯る部屋で膳を囲む美夕と、その母親。
美夕は旅の奇術士一座が今年もやってきたと話した。
「今年」という言葉にはっとする母親は美夕に歳を尋ねる。
美夕はもうすぐ十四歳だとあきれながら答えた。
なぜか驚愕する母親は、美夕に鳥に近づくなと言った。
そして母親は突然、お父さんが帰って来るからお風呂を
沸かすと言いだすが、美夕はお父さんは死んだのだと言った。
しかし、母親が納得しないと判ると美夕は代わりに自分が
お風呂の仕度をするからと言って食事を続けるようにさせた。
美夕は風呂につかりながら月を見ていた。
そして母親のことを、そして父親の事を考えた。
# 「約束の沼」でがっかりした皆さん、お待たせしました。
# 最初で最後の美夕サービスシーン。(笑)
翌日、マント姿の男が美夕の家を訪れた。
彼は美夕の母親がつくっている風車を引取りに来たのだ。
母親に手間賃を払うと、彼は美夕に一緒に街に行かないかと
誘ったが美夕は断わる。
美夕に触れようとする男の手を鋭い光が打ち払った。
男は美夕の父親の死んだ理由を知っていると言った。
鳥に食われたのだと。
それを聞いて美夕の母親は錯乱し、美夕は男に帰るように言った。
男は又来ると言い去った。
奇術士の紳士とマント男は、どちらも定期的に美夕の様子を見に
来ているのでした。それぞれ別の目的で。
美夕は奇術士の小屋へ遊びに行った。
幟旗には「天下一大鬼術」と記されている。
入り口には大女と大男が居たが二人とも美夕とは顔見知りだった。
小屋に入ると手先の奇術の練習をしていた紳士が美夕に微笑んだ。
彼は美夕に助手にならないかと誘う。
奇術の流れを一通り説明した後、彼は遊んで行きなさいと言った。
そのとき奥から人形を抱いた幼女が現れた。
紳士は、その娘を冷羽と呼びあいさつをしなさいと言う。
冷羽は美夕に始めましてと丁寧にあいさつをした。
お母さんのことを美夕が尋ねると冷羽は母は死んだと答えた。
美夕は可愛そうにと言ったが
皆が可愛がっているから大丈夫だと紳士は言った。
紳士は美夕に芝居に出てみないかと勧め、美夕が興味を示したので
さっそく稽古をしようと奥へ連れていった。
おとなしくしているように言われた冷羽はお父さまは
少しも遊んでくれないと人形に話すが人形は何も答えなかった。
# 冷羽の丁寧な言葉遣いは親の躾の賜物だったのでした。
# 先週分のフォローで書いたことは誤りでした。
# 冷羽は生まれついての神魔ですのね。(冷羽調)
一面の薄の原で、学生服の青年が草を刈っている。
彼が見詰める先では紳士が美夕の母親に美夕を預からせて欲しいと
願い出ていた。
もうすぐ十五夜、鳥が来るのだと彼は言う。
自分たちが美夕を守る、自分たちはそのための案山子だと言うのだ。
夕陽を背に、マントの男が顔を隠した男たちに指示を与えていた。
目覚めた直後の監視者を狙えと。
そして男たちは月に向かって奔り去った。
[CM]
夜の小屋にて繰り広げられる芝居。
人ならぬものの子の宿命を語るそれは、また美夕の覚醒と
美夕の母親の封印を解く鍵でもあったのだ。
だが全てが終わる寸前、乱入するマント男と一党。
そして一座の面々と黒装束達が死闘を繰り広げる中を
進むマント男は一座の怪力大男さえ一撃で倒した。
この芝居が美夕の事情をほぼ説明しています。
違うのは母親と父親のどちらが人でなかったのかと言う点のみ。
# 美夕の仕事着はこの時に決まったのでした。^^;
# あるいはこれも芝居=宿命を表してるのかな。
混乱の隙に楽屋裏へやった来た紳士に冷羽はどうしたのかと
尋ねたが、紳士は人形を手渡すとこれがお父さんだよ、とだけ
言ってその場を去っていった。
一本の剣を携えて。
# 今生の別れになるのにもうちょっと言い方がないのかね。>奇術士のおっちゃん。
# これじゃ、グレるよ。
# 首を傾げる冷羽がプリチー。(自爆)
紳士がマント男と戦っている頃、別の世界では
美夕の母親が美夕に父親は神魔であったことを語り、
美夕が監視者となるのは宿命だと教えていた。
理由などはないのだと。
紳士はマント男に剣を奪われ返り討ちにあって倒れた。
彼に紙吹雪が降り注いだ。
紳士は死に際に美夕の事を呼んだ。
それを聞いていたのは冷羽だった。
父の最後の言葉が自分に向けられたものではなかった事、
それは冷羽に、父を奪ったはぐれ神魔と美夕への憎悪
そして唯一の理解者、松風を残した。
「うつぼ舟」の時の心情がなんとなく判りました。
あれは人間にこだわった訳ではなく、逃げた(去った)父親というものに
こだわっていたんですね。
# 同情しちゃうなぁ。
# また、冷羽の好感度アップ。(来週が不安だ。)
# 唯一残った疑問。
# 松風は、冷羽のもうひとつの人格の表象なのか、
# それとも冷羽保護者代理の神魔か。
# まあ、前者でしょうね。
美夕は母親に父親の死んだ理由を聞かされていた。
監視者の誕生を阻止しようとしたはぐれ神魔「鳶」に殺されたのだ。
普通の子供に生んであげたかったと言った母。
それを後ろから突き刺したマント男「鳶」。
美夕は母親の血を浴び、彼女から全てを受け継いだ。
美夕を殺そうと近づいた「鳶」の手を美夕が掴む。
「鳶」の手が火を噴く。
美夕の内なる声が、成すべき事を教えた。
「鳶」の身体が炎に包まれ、はぐれ神魔は闇に返された。
# 白黒画像は自主規制ですかねぇ。完全版ビデオではカラーで見れるだろうな。
# エンディングでは「トンビ」でしたが、神魔らしくないので漢字にしときます。
消え行く芝居小屋。
その場には美夕と学生服の青年のみが残っていた。
「行くのか。」
「ここにはもう何も無い。私が持っていたものも、
引き止めるものも。みんな、無くなっちゃった。」
「お前は大人になったんだ。」
「ううん。私はもう大人にはなれない。」
「美夕、俺の血を吸えよ。」
振り向き、妖しく微笑む美夕。
歩き去る彼女を見送る者は無く、
残された青年の草履の上に紙吹雪が舞落ちていった。
奇術士一座の面々はそれぞれ役目があったのでした。
青年の役目は最後に美夕に食事の仕方を教えることでした。^^;
驚きとか、そういった感覚は無い話しなんですが
淡々としているのがかえって印象深かった気がします。
# TVシリーズの監視者は世襲じゃないんだ。
# あ、親父が監視者だった可能性はあるか。
[CM]
[エンディング]
真夏の東京に雪が降る。
冷羽の怒りが街を白く埋め尽くしていく。
私達は同じ時を生きてきた。
けれど、違う宿命に生きる私達は
こんな形でしか語り合う事は出来なかった。
次回 吸血姫・美夕
「対決のとき」
冷羽、いつかまた。
いやだなぁ、冷羽退場っぽくて。
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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