重箱の隅
あるいはSF的考察

集光ビルについて
集光ビルは、おおもとネタのエヴァ世界でも単なる
舞台装置でしか無かったためあまり言及されてませんでした。
が、あれこそが第3新東京市らしさだと勝手に思っている
私としては今回、Q世界にあのビルを立ててみました。^^;
Q世界では(今のところ)地下空洞は無いので、地下へ太陽光線を
送る役目がありません。当然、ビルの役目は発電でしょう。
あと、今回の作品では言及しませんでしたが、
当然、余熱でお湯を供給している事でしょう。
市内の消費電力の40%って言うのはデタラメです。
実の所、現在の東京の消費電力量すら知らないのでした。
多分、太陽電池の効率も2014年頃は相当に上がっているだろうとは
思いますが、集光ビルの太陽電池は実はビル自体の電力しか賄いません。
発電の本体は光炉と名付けたシステムの方です。
細かい原理は省きますが、皆さん "MHD" ってご存知でしょうか?
要は温度が高い熱源からエネルギーを取り出す装置(の原理)で
これで電気を作るMHD発電機なるものがあるわけです。
架空ではなく実験室レベルで実在します。
参考までに一ヶ所ご紹介します。
東京工業大学の奥野研究室で研究が進んでいるようです。
連絡先のアドレスが不明で勝手にリンクするわけにも行きませんので
http://www.es.titech.ac.jp/~okuno/mhd-b-j.html
を手で入力して行ってみてください。
集光ビルの光炉はこの原理で太陽光線を集めた高温度炉によるMHD発電を
行っていると言う設定です。

筒について
今回、加持の元で彼の手足となったグループが持ってきた新兵器です。
(言及してませんが彼らは当然、SSSですね。)
わざと分かりやすい名詞を使ってませんが分かっていただけますよね?
あれが、何なのか。
発想の原点は、ずっと昔にテレビで見た何処かの大学の実験です。
ガラスの管に都市ガスを通してそこへ放電すると励起光が発生し、
前方のレンガが溶けるっていう番組でした。
当時、それを作れないかと材料を集めようとしました。(笑)
そのとき持ち歩くことを想定するとどうなるかは考えてませんでした。
Q世界の時代ならば、そこそこの出力の物が可搬サイズで
作れると思いますので。
"筒" の描写を読んで、某有名SFコミックの小道具を連想した方。
ちょっと作者の頭の中のイメージは違います。
デザイン的な部分もそうですが、今回の "筒" はまだ
試作の域を出ていないので結構大きく重いのです。
基本的に "置いて" 使います。
遠距離射撃用ですね、当分は。
ただ、実際に作るとすると問題は電源よりは冷却でしょうね。
筒の両サイドは相当熱くなりそうです。
前出のテレビで見た奴は水冷でしたし。


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